くずかご

チラシの裏

幾原邦彦作品の話

※あくまで個人の感想でただの自分の尺度で感じたことのアレソレなので偏見なども入ってると思います ここは違うとかあったらバンバン教えて欲しいです

 

 

さらざんまいが始まりますね。

私は中学生の時に観て以来、少女革命ウテナの大ファンで、どちらかというと監督作品がどうというよりもウテナの世界観が好き…という感じでした。

今までピンドラもユリ熊もリアルタイムで放送を迎えていたものの、3話目くらいで振り落とされてしまってました…

ようやく最近になってどちらも完走しまして、とてつもね~最終回のカタルシスを味わうことができ、イクニ作品が…好きだな…という思いが改めて深まりました。

(あと、ウテナは3クールかけてゆっくり刺激に慣らされ、浅瀬から案内されて気がついたら深海のやべーとこまで来てるって感じで、その印象を抱いたままピンドラとユリ熊(特に熊)を観るといきなり海の真ん中に放り出される刺激でびっくりするっていうのがあって今まで途中リタイアしてたんだな…と思いました さらざんまいもきっとそうなんでしょ~!?急にウテナの30話目くらいのテンションが来るでしょくらいの気持ちでいます)

 

それで、この間ユリ熊嵐観てて思ったんですが、この「同調圧力に負けない」みたいなテーマとか主張って本当にユリ熊放送当時の4、5年くらい前にすごい増えてたな~って印象で、主題が直球ストレートっていうのもあるけど結構「あ~ちょっと前(昔って程じゃないけど微妙に古さを感じて一番懐かしいって気持ちになる)のアニメだな」と思うところがありました。

(これは別に悪いとかではなくて、個性を認めるとかスキの感情は人それぞれって価値観が当たり前になってきている時代の変化の象徴なのかなとも思います)

こういう同調圧力に負けない、無個性は悪、己の個性を曲げてはいけないっていうのがワーッと広まって、その結果自分らしさって何だろうっていう、「何者かにならなければいけない」っていう苦しさの方がどちらかというと今はあるのかなと思っていて、わりにピングドラムの方がフレッシュな気持ちで観れるなあという気がしました。

さらざんまいは、PVなどから直接的に感じる「SNSの繋がり」「承認欲求」みたいなのが気になってはいて、単純にSNSのコミュニティや過剰な自己演出は薄っぺらい・良くないみたいな話って今その話をされてもちょっと説教くさいな…という気がするので、何かそういう皮肉だけでは終わらない、踏み込んだ物語が観たいなあというのを期待してわくわくしています。

(それにつけても、同調圧力がテーマのユリ熊嵐は少し前時代的に感じるもののジェンダーロールの破壊がテーマの少女革命ウテナはそれ自体にあまり古くささを感じない気がするのは結構しんどいものがある)

 

あとひとつ、さらざんまいは明確に「BLっぽさ」が意識されてるなあと思うのですが、イクニ作品(というかウテナ)はBLっぽい演出というと耽美ではあるけどちょっと笑わせに来てないか?みたいな…なんかギャグでやってる…?みたいないじりっぽい雰囲気があったので(実際この間のニコ生一挙放送で観てても、BLっぽいシーンと百合っぽいシーンで全くコメントの空気が違うので気になったりした)流行が代わり、BLというジャンルがそこそこ大きく認知されてる2019年の今どういう映し方してくれるのかな~っていうのは気になります。

 

何はともあれ、さらざんまいはどういう切り口で来るのか楽しみだな~という話です。また何か言いたいこと思い出したら追記します。